弟子規研究所、開設。

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ごあいさつ

 初めまして。車文宜(CHE Wenyi)と手計仁志(TEBAKA Hisashi)です。このたび2人で弟子規研究所という活動を始めることにしました。

 このnoteでは、日頃の社会やビジネスで起こる出来事を『弟子規』の視点から眺めてみて、その本質や善悪の基準を読み解いてみよう!という内容を発信していきます。

 あまり肩ひじ張らずに、私たちが日頃感じたことや考えたことなどをツラツラと書いていければと思います。皆さんもお気軽に読んでいただければ嬉しいです。

『弟子規』とは

 まず「『弟子規』ってなに?」と多くの方が思われたことでしょう。ご興味を持っていただきありがとうございます。「ていしき」と発音します。『弟子規』をご紹介するために、まず『論語』について解説させて下さい。

 『論語』についてはご存じの方もいるかと思います。紀元前5世紀ごろに、孔子が説いた教えを、後世になって弟子たちがまとめた言行録です。日本には5世紀頃に伝来したとされています。「温故知新」や「四十にして惑わず」などの言葉は日本でも広く知られていますね。

 そこから18世紀まで時代がくだり、中国のある教育者が「でも『論語』ってさ、べき論は書いてあるけど結局どうすりゃいいの?てみんな思うよね」と考えました。そこで『論語』からエッセンスを抜き出し、子供向け英才教育として、また大人も『論語』を「行動ベース」で実践できるように、という趣旨で書きまとめた教材が『弟子規』です。

 平易な内容もさることながら、『弟子規』が工夫されていると思うのは、1つの文章がすべて6文字で、しかも韻を踏んでいることです。つまり子供たちは、それを「読む」のではなく「唄う」ことによって覚えるのです。昔の人は賢いですね。いわゆる「わらべうた」に生活の知恵を込めて唄い繋いでいこうという文化は、中国も日本も同じなのかも知れません。中国語なので聞いても意味が分からないかも知れませんが、一応「うた」を載せておきます。

 

そんな『弟子規』は、いま中国でその価値が再評価されています。児童教材としてだけではなく、社会における道徳や秩序を示し、その中で自分の本分を尽くすことなどを説いたリーダー育成書として、ビジネス界でも活用され始めています。

弟子規研究所の役割

 次に「あななたちは誰?」と多くの方が思われたことでしょう。私たちは、日本のHR領域でそれぞれ活動しています。そんな中で、毎日ビジネス活動をがんばっている日本の皆さんに『弟子規』を紹介したいと思い、2019年に『リーダーとして論語のように生きるには(クロスメディア・パブリッシング)』という本を出版しました。

 『弟子規』を始めとした東洋的なモノの考え方の中には、人間関係で信頼されるための不変的な規範、問題解決や目標設定のポイントなど、次世代のリーダーが備えるべきスキルがたくさん詰まっていると考えたためです。

 環境破壊、格差、感染症など、地球規模で先行きが見通しにくい社会だからこそ、物事の道理や本質を見抜く力、善悪を判断する力が求められています。一方でそのような力がSNSで埋もれ、正当に認められない社会になっているとも感じています。

 弟子規研究所では、文字通り『弟子規』の研究活動や発信を通じて、皆さんが自分自身の「本分」を見つけ、尽くしていけるような社会を目指します。

 また皆さんから、『弟子規』の考え方を当てはめたら「いま起きている物事がスッキリ理解できた」「何をすべきか明確になった!」「成果に繋がった!」などの具体的事例もぜひお寄せいただきたいと考えています。

 東洋思想?中国の昔の本?日頃なじみが無い方には、やや抵抗感のある内容かも知れませんが、本よりも少し柔らかい内容で、できるだけ分かりやすく皆さんにお伝えできればと思います。

 共に学び、実践していきましょう。宜しくお願いします。

車文宜&手計仁志